PC Matic 誕生物語 / PC Matic

開発の経緯

PC Matic開発の経緯

1990年代後半、米国パソコンメーカー「Gateway」にて顧客サポートを含むマーケティング部門を統括する上級副社長(EVP/CMO)であったロブ・チェン氏が、パソコンに問題がないのにもかかわらず使っていると不具合を申し出る顧客が後を絶たず、なにか解決する方策はないだろうかと悩んでいました。

そこで当時普及しだしてきたインターネットを利用し、パソコンの現状診断を行い、顧客サポートに役立てる仕組みができないかと研究を開始しました。

この研究成果をもとにゲートウェイ社の仲間たちと、「定期的にメンテナンスすることでパソコンを快適に使い続けられるようなソリューションを提供する」ことを社是にPC Maticの発売元であるPC Pitstop社をミシガン州アナーバーで1999年に設立しました。

設立後にドライバ自動更新、デフラグソフト、最適化ツール、セキュリティソフトの単体商品を続々と発売しました。

ドライバはパソコンの機種ごとに適用すべきものが異なるため、インターネット回線を利用して最適なドライバを適用する技術が採用され、特許申請をしています。これにより安定した適用が可能となりました。その後、Windowsの供給をマイクロソフトから受けて自社パソコン用のドライバやチューニングを行っていたメンバーがPC Pitstop社の開発メンバーとして加わり、最適化ツールが提供されました。最適化ツールは、パソコンの機種毎に異なるチューニングを実施し、動作の安定性に努め、パソコン好きの方々から大きな称賛を得ました。

そして、2009年にこれらの単体ソフトを統合したPC Maticが誕生しました。

PC Pitstop社は、CEOがほぼ全株式を保有するプライベート会社です。このため投資家の意見に左右されず、製品開発投資を惜しまず、顧客サポートを重視し、積極的な宣伝活動を行い事業を継続してまいります。

誕生物語(長文注意)

米国のパソコンメーカー黎明期の1990年初頭において、DELLコンピュータと共に顧客満足度を標ぼうし、急成長していたGateway 2000(本社:米国サウスダコタ州)というパメコンメーカーがありました。同社でナンバー3であったRob Cheng(上級副社長CMO。現PC Pitstop, Inc. 創業者兼CEO)は、顧客サポートを含むマーケティング部門を率いていました。

顧客からの直接電話注文によって注文を受け、受注生産することで低価格で高性能なパソコンを提供し、また販売において中間者がいないことから、販売後も顧客からの要望やサポートをメーカーが直接きめ細かく対応していました。これが購入した人達の間で評判となり、販売を伸ばしていきました。最盛期では最大手のCOMPAQ、DELLに続く第三位の市場シェアを持っていました。

顧客満足度競争をDELLと争っていた1992年頃から、Gateway 2000は、パソコン購入後、暫くするとパソコンに何らかの不調があると訴える顧客への応対に伴う人件費増加に悩まされることになりました。MS-DOSに代わり、Windowsの時代へとなってきたことに伴い、パソコンにまつわるトラブルが増加していったからです。

MS-DOSの時代は、パソコンで1つのアプリケーションを動かすことしかできませんでした。しかし、Windowsの時代になり複数のアプリケーションを多種多様な周辺機器と共に利用するようになったため複合的なトラブルが多発することになりました。パソコンメーカーは、パソコンというハードウェアを販売しているだけで、Windowsはマイクロソフトという別の会社が開発・販売しています。パソコンにWindowsを搭載して利用することが一般的であったため、セット販売をしていたのです。

顧客はセットで購入したものであるため、当然サポートをパソコンメーカーに求めました。パソコンメーカーも当初は、パソコンのハードウェアを診断する「Diagnostics tool」というハードウェア診断ソフトをフロッピーディスクという外部記憶媒体で、本体付属品として提供していました。しかし、ハードウェアに問題がないものの、Windowsというソフトウェアの複合的な理由でトラブルに見舞われ、利用したくても利用できない人か増えてきました。

Windows 95が発売されると、インターネットを楽しむ人が飛躍的に増加しました。パソコンは専門的な知識をもつ人の道具から、一般の人が利用する道具へと大きく変化しました。それに伴いマルウェアという種類のウイルスが急激に出回るようになり、パソコン利用に深刻な影響を及ぼすようになってきました。

そのうちにActive-XやJavaというパソコンへアプリケーションをインストールすることなしに、プログラムをインターネット回線を通じて利用する技術が開発されたました。Rob Chengは、この技術を利用してインターネット回線を通じて顧客のパソコンを遠隔診断し、問題点の修正を行うことができないか考えました。1997年頃より、顧客サポート部門、BIOSやドライバを開発していた部門のスタッフの協力を得て研究開発を始めました。

研究を行いながら顧客へ遠隔診断技術を提供し、診断能力の向上に努めました。パソコンはモデル毎に利用するWindows用ドライバが異なります。また、当時はメーカーによって自社のハードウェア仕様に合わせて、ドライバを修正(改変)していることが多く、機種毎に最適な診断ができることが重要でした。このため、この仕組みは開発当初から膨大なライブラリを格納したデータベースによる診断を用いて実施していました。いまで言うところの「ビッグデータ分析」です。この試みは成功しました。

1999年、Rob Chengは「この技術をより多くのパソコン利用者にも利用してもらい、パソコンを利用していく上でのトラブル解決に役立ってもらおう」と、当時Gateway PC社のCEOであり、現ミシガン州知事であるRick Snyderの応援を得て、PC Pitstop, Inc.を設立しました。社名には、「パソコンもレース同様に定期的なメンテナンス(ピット入り)が必要だ」という意味が込められています。パソコンに関する様々な問題に対してサポートを提供するのが社是です。

設立時の社員は、代表のRob Cheng、Gatewayでマーケティング部門を率いていた Keith、そしてRickの秘書をしいたSheilaが管理業務全般を、開発を雑誌社のテクニカルライターをやっていた Mark Lussierが開発者として合流し、社員はこの4人というガレージカンパニーでした。

設立当初は、その少人数でインターネットのホームページ上で、誰でも自由にパソコン診断および修正箇所のアドバイスを受けられるサービスを無料で提供していました。同時に、世界中のパソコンモデルに関する掲示板を提供し、利用者同士が問題を解決するコミュニティを運営していました。この診断機能は、いまでもPC Maticに引き継がれており、誰でも無料で問題点を把握することができるサービスとして、日本では現在年間50万人以上の方々に利用されています。米国では日本の20倍の規模の人たちに愛用されています。

設立から1年後、「パソコン最適化(レジストリ,TCP/IP最適化など)」「セキュリティ(OEM元 ca社)」「ドライバ更新ソフト」「ディスクデフラグソフト」のソフトウェアを相次いで発売しました。

会社の成長にあわせて、Gatewayの社員が続々と移籍し、2014年頃までは社員の大半が同社のマーケティング部門出身者達で占められていました。社員は、「パソコンを利用者が問題なく運用できる環境を提供し、同社製品にかかわらず顧客が抱える問題点を迅速に解決する」ことを信念に働いています。Gateway社とまったく同じ社風で情熱に溢れています。

そして2009年末、これらのベストセラーであった単体のソフトウェアをすべて統合し、ビッグデータを基にパソコンの機種毎に最適化が行われる「PC Matic」が集大成として発売開始されました。発売当初は、セキュリティ機能は診断機能のみでした。

PC Maticは、パソコンメーカーのサポートツールがルーツにあるため、パソコンの稼働状況を詳細に把握できるようになっています。このためカスタマーサポートでは、PC Maticに関連するお問い合わせだけではなく、パソコンに起きている問題を多岐にわたって解決しています。Gateway社の顧客満足度ナンバーワン主義がここにも活きています。米国本社では24時間365日止まることなくカスタマーサポートのシフトが組まれ対応しています。(日本では8時から23時まで365日対応)

2010年1月、1990年に日本でGateway2000の発売元であった日商岩井で同パソコンを輸入販売することを社内提案し、それに従事していた昔の仲間である坂本光正(現ブルースター株式会社 社長)にRob Chengから連絡が入りました。「Mick(坂本の愛称) 久しぶり。また一緒に仕事をしようじゃないか」

Gateway社がその後、ACERの傘下となりったことに伴い、みんなバラバラに離散してると感じていた坂本は、みんながまた集って楽しくパソコン関連の仕事をしていることを知り、快諾して直ぐに取り組むことにしました。坂本の中学・高校時代(当時ドイツ・ハンブルグ在住)の親友が欧州で著名なセキュリティ第一人者でもあり、彼の影響もあって坂本の本業は、セキュリティ分野でした。2006年にはKasperskyの日本法人設立にも関与していました。

2011年、セキュリティ機能にリアルタイム保護機能を搭載したSuperShieldが追加されました。このエンジンは、米国GFI社のセキュリティエンジンをOEM供給を受けていました。複数のヒューリスティックエンジンを保有し検知能力を上げていたため、パソコン性能をそこそこ落としてしまうことが気がかりでした。特に当時日本で流行していたATOMプロセッサを搭載したネットブックでの利用においては深刻で、体感速度が1/3程度に感じられるほどでした。パソコンを販売していた人たちからすると、これは許しがたいことでした。そこで、「自社でまったく新しい新設計で行う必要性があるのではないか」と日本のパートナーであるブルースター株式会社からの提言もあり、新設計のプロジェクトが始まります。

PC Pitstop社は創業以来、厳密には創業前から、パソコンの診断機能を通じて、診断したパソコンの実行可能ファイルの情報を収集していました。サンプルファイル、発見日、デジタル署名、格納されていたディレクトリ、MD5などです。これらのサンプルファイルは、診断を行う際に悪質と判断された場合、良質なものへと差し替えるために活用されていました。PUPと言われる「広告をポップアップ表示する迷惑なアプリケーション」も、このデータベースを用いて自社管理しています。現在も数百のアプリケーションがPUPとして定義され駆除されています。

この世界中のアプリケーション情報を収集している巨大なデータベースの存在を知っていた坂本は、クラウドによる大規模な演算サービスを用いることで、パソコン上に実装されているヒューリスティックエンジンを超える次世代のセキュリティエンジンが実現できるのではないかと考えました。ビッグデータによるディープラーニング技術です。未知のウイルスを監査するのには、パソコン上だけでは限界だと強く感じていたためです。この手法を用いたエンジンは、3つクラウド上に実装されています。監査済のアプリケーション情報は、全世界で共有されるというグローバル・ホワイトリスト方式の誕生です。従来のセキュリティソフトは、利用者のパソコン上で分析をするためパソコン性能を落としてしまいます。これをクラウドサーバーの能力をフル活用することで、パソコン性能を低下させなくて済むのではないかとPC Pitstopの技術者達との間で基本的な考え方の方向性が決まりました。

そしてそのエンジンだけではなく、坂本が2000年から2006年にかけて行っていたSEO(検索エンジン対策)に用いられていたノウハウを基礎として、グーグルの検索エンジンのような「複数のセキュリティエンジンによるスコアリング手法」が行えないかと考えました。サーバー運用なだから行える手法です。また今まで発表されている高度な標的型攻撃手法に関する国際的な研究レポートから、複数のサンドボックスを実装することにしました。監査対象のアプリケーションが呼び出すAPIにより、複数のサブシステムを構築。それぞれのAPIに適した利用者の動きをシミュレーションすることで、侵入後しばらくして活動を開始するマルウェア(APT攻撃)の検知ができるのではないかと考えました。

2014年、日米のセキュリティノウハウをもつ共同チームが基本設計をした、グローバル・ホワイトリストを採用した世界初のアーキテクチャである、SuperShield 2.0.0.0がリリースされました。新たなMD5をもつ実行可能ファイルは、パソコン上のヒューリスティックエンジンで問題なさそうと判断したファイルでも即座に実行させず、すべてクラウド上に転送します。クラウド上の強力なCPUパワーとビッグデータによる多面的な監査を行い、高い防御能力を発揮しました。これによって、パソコン上で稼働させる複数のヒューリスティック処理から解放され、自分たちが求める軽快な稼働と高い防御力が第三者評価機関から示され、同社のパソコンメーカー出身者達は歓喜にわきました。

パソコン上で実装するよりも非常に多くのヒューリスティックエンジンと、ディープラーニングを利用した次世代エンジンのハイブリッド構成。同年、VirusBulletinの国際カンファレンスでグローバル・ホワイトリスト方式を業界他社に対してプレゼンテーションを行い、ビッグデータによるクライアントサーバ型の新しい手法として注目を浴びました。一方で、グローバル・ホワイトリスト方式を採用したSuperShield 2.0.0.0は、この多面的な監査により効率よく悪質なアプリケーションを見つけ出すことに成功しましたが、思わぬ副作用に悩まされることになります。

パッケージソフトとして市販されているものや著名なアプリケーションのいくつかが誤検知になると顧客から指摘されるものに悩まされました。多面的な監査手法によって、詳細なアプリケーションの挙動が明らかになりました。ウイルスと認定してしかるべき挙動を含む挙動を行うもの、深刻な脆弱性があるもの、そして諜報ツールと最終的に判断するに値するものが意図的に仕込まれているもの多数発見されました。他社が発見するよりも早く問題を把握したものが膨大な数生まれました。これらをどう扱うのか、とても長い期間、社内ディスカッションが必要となりました。無償提供されているかなり有用なツール、誰がどのような目的で提供しているのか一度立ち止まって考える必要がありそうです。発売元の企業や本社所在地が不明だが、人々が欲しがるユーティリティソフト。とても危険なものがたくさん発見されました。

私たちは、高度な分析ができるマルウェアリ分析官が必要となりました。この頃、GFIからThreatTrackへとエンドポイントセキュリティが分社され、同社はセキュリティエンジンの米国内自社開発を断念し、東欧製のエンジンを供給受けるとの方向性になりました。この経営判断に反発し、米国内開発の必要性を感じていた同社のセキュリティエンジンの責任者(CTO)であった、Dodi Glennを説得しました。彼はPC Pitstop, Inc.へ上級副社長として移籍しました。彼はスペインAMTSOの役員も務め、米国におけるセキュリティ分野の第一人者であり、愛国心の強い人物です。

セキュリティベンダーから提供されたウイルスサンプルは、AMTSOを通じて他セキュリティベンダーや第三者評価機関に渡ります。PC Pitstop, Inc.は、2016年に加入しました。PC Maticを通じて発見された新種ウイルスは、AMTSOを通じて他社や第三者評価機関に提供されます。他社が発見していなかった新種ウイルスをPC Maticはウイルスとして診断しましたが、AMTSOはウイルスとしていなかったため、PC Maticによる誤検知と判断されたものもありました。今後は、第三者評価機関で誤検知とされずに評価されていきます。

最新のビッグデータ技術を採用した次世代のエンジン。非常に高い未知のウイルス検知性能を誇っています。第三者評価機関は、すでに世の中にでている既知のウイルスという、一般には防御できて当たり前のものを利用しての評価をし100%を謳っていますが、未知の脅威には無価値の評価指標です。私たちはこれら第三者評価機関でも高い評価を得ていますが、未知の分野においても高い性能を有しています。

既存のセキュリティソフトとPC Maticのセキュリティソフトの違いは、「英語->日本語」の機械翻訳と同じです。現在でもYahoo翻訳で採用されている文法分解型の機械翻訳と、Google翻訳、Bing翻訳で採用されているビッグデータによるディープラーニングの違いに非常に類似しています。両方を体験して頂ければ、その違いを実感して頂けることでしょう。PC Matic SuperShieldは後者の技術を採用し、それを更に拡張しています。

人工知能(AI)を行うためには「膨大な情報(ビッグデータ)」「理論(ニューラルネットワーク)」「学習(アンサンブル・深層学習)」の3要素が必要です。「情報」は人でいうところの経験に相当します。幼少期において悩んだりするのは経験不足による判断に必要な情報が不足していることに起因しますが、歳を経るに従い、人は様々な経験を積んで迅速に判断を行うことができるようになります。人工知能も膨大な情報があるほど正しい判断を行うことができるようになります。

「理論」は人における学校教育と同様です。情報という葉にを支える基礎となる枝や幹になります。理論を多く知ることで多くの行動予測を人はとることが可能になります。人工知能においても実装理論数によって精度を高めることができます。

「学習」は、正しい・誤りなどを人手によって教え込むことです。人は、両親や周囲そして教師から正しい、誤りなどの道徳観や倫理観を学びます。人工知能においても同様に、目的に対しての学習を補正する教育者が重要な鍵になります。ウイルスを見つけるためには、ウイルスの可能性が高い予測結果に対して人が「ウイルス」「誤判定」を教育することで、人工知能はより正確な精度で結果を出せるようになります。この教育は人が教師となって行わなければならないのです。

PC Maticは、パソコンの改善点を診断する機能を無料で提供してきました。利用者は、パソコンが不調となっている原因を無料で把握することができます。その見返りとして、PC Pitstop社は、パソコンのアプリケーションの情報を収集させていただき、世界中にどのようなアプリケーションが存在しているのかなどをビッグデータとして収集してきました。累計3.5億台分となり、そのうち新しい2億台分をビッグデータとして活用しています。日本では2017年8月に当初目標としていた1000万台分の収集を達成しました。

この膨大なアプリケーション情報をビッグデータとして、PC Maticの人工知能は役立てています。デジタル署名された、個々のアプリケーションがバージョンアップによって、どの箇所が修正されたかを的確に把握することに役立てています。これにより迅速かつ効率的なウイルス判定が可能となっています。デジタル署名がされていないものは発見日時をベースに過去類似性があるアプリケーションを人工知能によって判別し、差分を取得しています。

PC Pitstop社は、AI技術開発関連したIT企業が抱える大きな問題にも直面しました。ディープラーニング技術者の不足です。エンジンへ適切に学習させる人材、エンジン開発者です。PC Pitstop社は、大学在学中の学生に目を向けました。AI分野を扱う大学は全米で増えており、学生個人の研究テーマとして扱ってもらい、学生に給与を支払うのです。そしてそのまま就職となります。PC Pitstop 関係者がある大学の理事をしており、その繋がりで優秀な学生を紹介してもらっています。

米国は旧共産圏などから常時、高度なサイバー攻撃を持続的に受けており、個人のみならず企業そして政府や軍も高い防御能力を求めていました。そして2015年、PC Maticの法人版・行政版が完成し、「PC Matic PRO」と名づけられました。中小・零細企業でパソコン運用などの事務機器を一括して面倒を見るManaged Service Providerという業種があるのですが、そのような業界向けの専用商品「PC Matic MSP」も同時に誕生し、大歓迎で迎えられました。日本でも事務機器販社様を中心に愛用されています。

2015年秋、ブラウザ上のバナー広告で「あなたのパソコンがウイルスに感染しています」「パソコンのパフォーマンスが低下しています」などの虚偽のバナー広告が表示されるとの報告が米国や日本で多数ありました。お客様は「PC Maticを入れているのにウイルス感染した」と慌ててカスタマーサポートへ連絡をしてくるケースが増えてきました。虚偽のバナー広告なので、感染はしてませんが、Flashを利用したバナーではカメラで撮影したようなシャッター音を出して驚かせたり、マウスが動いているような凝った造りのものも発見されました。このため、IE11、Chrome、Firefox上で動作する広告非表示機能をPC Maticに急きょ搭載しました。これでお客様が偽広告によって惑わされることがなくなりました。また、バナー広告が表示されず、画面が見やすくなりました。副次的な影響で、YouTubeなどの動画サイトで、再生前動画広告も表示されなくなり、とても人気の機能になりました。

2016年、米国大統領選挙期間中にロシアから米国民主党に対してのサイバー攻撃が行われたとされ、調査報告書で国土安全保障省とFBIは連名で「ホワイトリスト方式を利用を勧告する。この方式とOSの更新により高い割合でAPT(高度標的型攻撃)」を防御することができる」とし、この方式が国家・州レベルでの基準となりました。

2016年夏、PC Pitstopの技術者達とマルウェアリサーチャーは、SuperShieldの活動履歴をクラウド上に収集し、万が一にウイルス感染した際の分析に役立てようと、EDR機能を個人版にも投入し、1日に数百件に及ぶ自動・手動起動された実行可能ファイルの活動履歴の収集を行いました。数か月後、利用している大手クラウドデータサービスからの請求金額をみて驚いた管理部門から社長は報告を受け、社長が激怒しました。年初と比較して数十倍の利用金額になってしまっていたのです。この状態が続けば会社は倒産します。ログは悪質・未知なものを除いて24時間程度の容量に抑制されることになりましたが、万が一の分析に大変役立つ機能となっています。

2017年、共和党のトランプ政権が誕生しました。「Buy American product made by Amaricans(米国人による米国内製品購入運動)」を高らかに掲げた同氏ですが、PC Pitstop社の製品は、偶然にも100%米国内社員の手によって開発・サポートがなされており、また政府による調達基準製品に適合している唯一に近い存在となったのです。米国主要ベンダー製品は、インドやフィリピンでオフショア開発されており、国内製造品は少なかったのです。

PC Pitstop, Inc.は、なぜオフショア開発やインド人エンジニアを雇うなど米国企業的な動きをしていなかったのでしょうか。その答えは、Rob ChengやGateway社の社風にあります。従業員同士のコミュニケーションを大切にし、社長へも意見する、とても驚くような社風です。これはGateway社が行っていた「フラットな組織」という考え方から来ています。社員の誰もが何かの責任者となっており、みんなから意見を聞き、最終判断はその責任者が負います。その責任は軽くありませんが、使命感と達成感があります。しかしフラットな組織ゆえに先述のクラウド利用料金のトラブルなどが発生することもあります。

単純にプロダクトアウトを行い、宣伝をPDCAにより適切に運用し、コストが安いオフショアや外国人エンジニアを利用すれば企業は利益を生むことができることでしょう。しかし、Gateway社やPC Pitstop, Inc.が求めているのは、日本的な考えで「三方よし」に酷似した考え方で「売り手(社員)」「買い手(お客様)」「世間」がすべて納得し、循環しうるものなのかということです。PC Pitstop, Inc.は設立から20年弱ですが、まだ勤務できなくなった社員1名を除き、社長の気分や業績によって社員を解雇した事はありません。

社員がハッピーでいられること、お客様へ迅速かつ手厚いサポートによってPC Matic製品のみならずパソコンを利用する上で困っていることを全力で解決すること、そして顧客でない人にもパソコン診断機能を無償で提供し、活用してもらうことです。日本語のpcmatic.jpでは無償で診断をされた方にもフリーソフトを活用して、パソコン快適さを取り戻す方法を記述しているページを豊富に用意しています。

社会への還元も企業として大切なことです。2016年9月、障がいを持たれている方を対象とした「ハートフル版」を出荷開始いたしました。安全なパソコンを利用することでノーマライゼーションの一助とさせて頂きます。2017年9月にはハートフル版の適用範囲を介護事業者へと広げました。私たちの誰もがいつかお世話になりる場所です。

PC Pitstop, Inc.の社員は本当に良く働きます。9to5の勤務ですが、緊急の場合は内容によっては緊急に対処を行い、米国で深夜にあたる時間帯でも電話を取ってくれます。電話を取っている場所がジムだったりすることもあります。社員は1ヶ月の休暇をとってスキューバダイビングをしたり、ツリーハウスを作るなどの趣味を楽しみながらも、定期的にメールを読み対処してくれます。

なによりも驚くことにPC Pitstop, Inc.には、本社社屋がありません。社員全員がテレワーク勤務です。なんと法人設立当初からです。メール、電話、テレビ会議システム。通勤時間というストレスから解放されています。そして年に2度、米国のどこかの都市に大半の社員が集まり、3泊4日でカンパニーミーティングを行います。ランチとディナーは、毎回ランダムに4人毎のグループにわかれ、会社の経費で「街で一番おいしいステーキ食べに行こう。いや、寿司がいいな」などお酒を飲みながら楽しく、仕事や家族のことを話します。久しぶりに顔を合わせて会う仲間なので話も弾みます。

現在、社員は50名を超え、そろそろ全社員を一同に集めて会議室で何をしているのか、課題はなにかを話し合うことの限界を感じてはいます。しかしたまに集まることでメールはしなかったような些細でありながら大切なことや、メールや電話ではわからない人柄を知ることができ、またテレワークで通勤時間という無駄を排除し、効率良く仕事をし余暇の時間も十分に作っています。この仕組みが業務効率を高めていると感じます。

30日体験版も用意していない、本社社屋もない、社長にタメ口もきく。TVCMに変調した広告戦略。このような少し変わった会社がPC Maticを開発販売しています。PC Pitstop, Inc.の中核社員はパソコンメーカー出身で、顧客サポートをしていた人たちです。パソコンに関する様々なトラブル、これにはウイルスなどパソコンを利用不能にするものも含まれていますが、これを完全に排除する仕組みを提供したいとの強い想いで、開発を行っています。パソコンの安定性向上、性能維持、速度向上、そして、セキュリティの4つをテーマに迅速な顧客サポートを含めてサービスしています。

アメリカでは
TVCMコマーシャルでお馴染み

米国FOX NEWSで1日に十数回の60秒のテレビコマーシャルを数年に渡り行っています。最近では、他局のニュースチャンネルでもコマーシャルを放映していますので、米国人ならほぼ全員、この商品のことは認知していることでしょう。日本でも、地上局によるテレビコマーシャルを中心に宣伝を行っています。