開発の経緯

PC Matic開発の経緯

1990年代後半、米国パソコンメーカー「Gateway」にて顧客サポートを含むマーケティング部門を統括する上級副社長(EVP/CMO)であったロブ・チェン氏が、パソコンのハードウェアに問題がないのにもかかわらず、長年使っていると不具合を申し出る顧客が後を絶たず、なにか解決する方策はないだろうかと悩んでいました。

そこで当時普及し始めてきたインターネットを利用し、パソコンの現状診断を行い、顧客サポートに役立てる仕組みができないかと研究を開始しました。

この研究成果をもとにゲートウェイ社の仲間たちと、「定期的にメンテナンスすることでパソコンを快適に使い続けられるようなソリューションを提供する」ことを社是にPC Maticの発売元であるPC Matic社をミシガン州アナーバーで1999年に設立しました。

設立後にドライバ自動更新、デフラグソフト、最適化ツール、セキュリティソフトの単体商品を続々と発売しました。

ドライバはパソコンの機種ごとに適用すべきものが異なるため、インターネット回線を利用して最適なドライバを適用する技術が採用され、特許取得しています。これにより安定した適用が可能となりました。その後、Gateway社でドライバやチューニングを行っていたメンバーがPC Matic社の開発メンバーとして加わり、最適化ツールが提供されました。最適化ツールは、パソコンの機種毎に異なるチューニングを実施し、動作の安定性に努め、パソコン好きの方々から大きな称賛を得ました。

そして、2009年にこれらの単体ソフトを統合したPC Maticが誕生しました。

製品名「PC Matic」の由来は、パソコンである「PC」を「Automatic(自動)」で「性能低下抑制」「安定性向上」「通信速度向上」「セキュリティ」を行うことです。

以下のようなことに起因し、顧客がパソコンを壊してしまうことがあるのですが、パソコンメーカーはそのフォローに出費を強いられ、顧客は疲弊しています。

  • パソコンを不安定にさせるユーティリティ類の存在
  • 迷惑なアプリケーション(PUP)やアドウェアの存在
  • 利用者のデータを勝手に外部送信していると思われるものはウイルス?? (フリーソフトに多く存在)

など

そして顧客視点で最も問題視したのが、新種マルウェアです。一般的なセキュリティソフトは、過去発見されたマルウェア検体を基にワクチンを開発します。このため新種マルウェア検知率は調査機関VirusBulletinによると5~7割程度です。しかもセキュリティソフトは、パソコン性能を半減させてしまうのです。こうした性能低下は、パソコンメーカー出身者としては特に許しがたいものでした。

PC Maticは、未調査のすべての実行可能ファイルをマルウェア分析官の手で、新種や亜種のマルウェアが存在していないか科学捜査(デジタルフォレンジック)を行い、善良と判断されたもののみを実行可能とすることで、すべての新種マルウェアを阻止します。パソコン内で監査しないため、パソコンが軽快になるのではないかと考え実現しました。そう、クリーンルームのような環境でパソコンは動作するのです。

この考えは、昨今では「プロアクティブ・セキュリティ」という呼称で、対処療法的なセキュリティではなく、「そもそも感染しない仕組み」にするという方式です。OSがその汎用的な機能をプログラムに提供しなければ、マルウェアですらOS上で活動することができないからです。

そしてこの方式は、米国政府と取引のある企業に対して米国国防総省がNIST(日本のJIS)で、CMMC(サイバーセキュリティ成熟度モデル認証)の最高レベルとして規定されました。